下書き うつ病勉強会#122 5者関係の時間ごとの変化

遺伝子、神経細胞、神経回路、脳、環境という5者の階層構造を考えて、さらに時間的変化を考える。

遺伝子はエピジェネティックに考えると時間とともに変化している。時刻tにおける遺伝子状態をG(t)とすると、t+Δtにおいて遺伝子は時間tにおける自分自身と神経細胞の状態N(t)の影響を受けるので、関数F1を考えて、G(t+Δt)=F1(G(t),N(t))である。時刻t+Δtにおける神経細胞の状態は自身のN(t)とG(t)と神経回路の状態であるC(t)に影響される。関数F2として、N(t+Δt)=F2(G(t),N(t),C(t))である。同様に、神経回路は神経細胞と自分自身と脳全体Bによって決定されるので、C(t+Δt)=F3(N(t),C(t),B(t))である。さらに脳は神経回路と自分自身と環境Eによって規定されるので、B(t+Δt)=F4(C(t),B(t),E(t))である。環境は自分自身と脳によって規定されるので、E(t+Δt)=F5(B(t),E(t))である。

環境は太陽エネルギーから始まって、情報の連鎖があり、風も吹いて温度も変化し生物も様々に移り変わる。脳からの働きかけが環境変化の主要因とは言えないから、環境を表現するには最後のE(t+Δt)=F5(B(t),E(t))はいかにも不十分である。

ここでは例えば上司の言葉とか、そんなもの。

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時刻t、t+Δt、を示したが、その後の各時間も同様に考えると、環境がだんだん遺伝子に刻み込まれる。それはそのはずだ。

しかし一方で、遺伝子は環境に影響して、環境を変える。そうかな。いや、多分そうなんだろう。ダイレクトに考えるとおかしいが、神経細胞、神経回路、脳と段階を踏んで、それぞれが隣のレベルの影響を受けて次の状態に移ることを考えれば、結局、受精卵G(0)が時間tでのE(t)に影響を与えているはずだ。

カントは環境(自然法則)が脳(数学)に取り込まれていると考えたが、確かに、このようなプロセスで順次しみこんでいって、それは脳のレベルだけではなくて、遺伝子レベルまで浸透するはずだ。カントは時間つまり進化論的思考を明示していないと思う。その点を明示したのが動物学者ローレンツだ。自然法則は脳に転写される。細かく言うと、脳は微細な多様な変化をして、その中から生存に有利なものが次世代で数を増やす。そうしたセレクションを繰り返すと、自然法則は脳に内部に転写される。それが数学である。

Δtなどをわざわざ使ったのは、さっきまでメモで書いていて、結局環境を積分すれば遺伝子の変化分になることを示せるような気がして、キーボードを打ち始めたらそうではないことが分かった。連立方程式で、どう処理していいのかよく分からない。

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青の順方向は内因性の成分。赤の逆方向は心因性の成分。

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