下書き うつ病勉強会#49 感情病気質(Affective Temperament)Akiskal

感情病気質(Affective Temperament)Akiskal1987より

A)発揚気質(Hyperthymic Temperament)

・特定できないが早期の発症(21歳未満)

・軽躁病エピソードの基準を満たさない間激性の軽躁病の特徴があり,正常な気分が介在することは稀

・習慣的に睡眠時間が短い(1日6時間未満,週末を含めて)

・否認を過度に用いる(excessive use of denial)

・シュナイダーの発揚者の特徴

1.過敏性,陽気,過度に楽観的,元気一杯 2.天真燗漫,過度の自信,自己確信,自慢げな,大げさな,誇大的な

3.精力的,計画に富む,先を考えない,猪突猛進 4.非常に多弁 5.温かい,対人接触を好む,あるいは外向的

6.過干渉,お節介 7.抑制を欠いた,刺激を求める,気まぐれ

B)抑うつ気質(Depressive Temperament)(当初は準感情病性気分変調気質(Subaffective Dysthymic Temperament)。

気分変調気質(Dysthymic Temperament)とも記述される)

・早期発症(21歳未満)

・間欠的な軽度の抑うつで,非感情病性疾患から二次的に生じたものではない

・習慣的な昏眠傾向(1日9時間以上)

・考え込む傾向,無快楽,精神運動不活発 (すべて午前中が悪い)

・シュナイダーの抑うつ者の特徴:

1.陰うつ,悲観的,ユーモアに欠ける,喜べない 2.物静か,受動的,優柔不断

3.懐疑的,過度に批判的,不満が多い 4.考え込む,くよくよしゃすい 5.良心的ないし自制的

6.自己批判,自己非難,自己卑下

7.不適切だったこと,失敗,否定的な出来事にとらわれ,自らの失敗を病的に楽しむまでに至る

C)刺激性気質(Irritable Temperament)

・特定できないが早期の発症(21歳未満)

・習慣的に不機嫌一過敏で怒りっぽい一正常な気分はまれ

・考え込む傾向

・過度に批判的,不満が多い

・不機嫌に冗談をいう

・でしゃばり

・不快気分を伴ういらいら

・衝動的

・反社会性人格,残遺性の注意欠陥障害,けいれん性障害の基準を満たさない

D)気分循環性気質(Cyclothymic Temperament)

・特定できないが早期の発症(21歳未満)

・間欠的な短い周期,正常な気分は稀

・2相性の状態で,一相から血相へと突然転換する特徴があり,主観的にも行動からもわかる

・主観的症状

1.無気力と,正常な気力が交代する 2.悲観や考え過ぎと,楽観や心配のない態度が交代する

3.精神的な混乱と,活発で生産的な思考が交代する

4.自信喪失と誇大的な自信過剰が交代して,自己評価が動揺する

・行動面の症状(診断的により重要)

1.過眠と睡眠欲求の減少が交代する 2.内向的な自己陶酔と,抑制を欠いた対人接触が交代する

3.言語表出の減少と,多弁が交代する 4.理由が説明できない悲しさと,過度の冗談やおどけが交代する

労働時間が一定ではないため,生産性の量や質において,明らかにむらがある。

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古い時代の「あの」アキスカル

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